1日も早くうつ病を克服する為にできること~継続的な治療を続ける~

否定的思考パターンを治す

頭を抱える女の人

マイナス思考も病気が原因

うつ病は誰でも発症し得る病気と言われていますが、その人の性格によって発症しやすい人とそうでない人とがいます。性格ばかりが原因ではないので、発症リスクの低い人でも重度のストレスを受けつづければうつ病になる可能性はもちろんあります。とは言えうつ病は、従来から言われているように真面目で几帳面な人が発症しやすいのも確かです。同じようにストレスを受けても、そのような性格の人はストレスを溜め込んでしまう傾向にあります。責任感が強く周囲から頼りにされているような人もまた、自己犠牲的な面が強いために人一倍ストレスを溜め込みがちです。比較的ストレスに強いという性格が仇となって、うつ病の発症リスクを高めてしまうのです。最近ではストレスに弱いタイプの人のうつ病発症例が、特に若い世代の間で増えています。そのような人は繊細で傷つきやすく、ちょっとしたことでも落ち込む傾向があります。どちらのタイプでもストレスはうつ病発症に深く関わっていると考えられます。そのような人の脳内では、セロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の活動が低下しているものです。ストレスから脳を守るために、脳そのものの活動を不活性化しているとも考えられます。うつ病に見られる顕著な精神的症状の1つにマイナス思考が挙げられます。これは物事をすべて悪い方悪い方へと考えてしまう心的傾向です。マイナス思考も単なる心の問題ではなく、脳の機能が低下していることによる病気が原因だと思えば気も楽になるはずです。

マイナス思考からの脱却

強いストレスが加えられたときにマイナス思考で自己防衛を果たしたとしても、その効果は一時的でしかありません。後向きの思考はやがて自分自身を攻撃していくことにもつながりかねないのです。うつ病の克服には脳内の神経伝達環境を整える薬物療法が必須と言えますが、こうしたマイナス思考を改善していくための心理療法もまた欠かせません。心療内科や精神科を受診すれば、ほとんどの病院やクリニックで精神科医の他にも臨床心理士が治療を担当してくれるものです。精神科医や臨床心理士は心の治療のプロですから、どうすればマイナス思考から脱却できるかという点についても熟知しています。心理療法にもいくつか種類があります。認知療法や認知行動療法はその代表的な例です。どちらも自らの置かれた環境やストレスの原因を患者自身がよく理解できるよう、精神科医や臨床心理士が対話を通じて手助けをしてくれます。対人関係療法ではうつ病発症の原因となった人間関係を整理し、患者自身が問題を解決していくことをサポートしています。いずれもマイナス思考からの脱却がうつ病克服への大きな鍵となります。抗うつ薬などの服用によって脳内神経伝達環境を回復させるとともに、マイナス思考からプラス思考へと徐々に変えていくのがうつ病克服の過程です。うつ病は精神力だけで治る病気でもありませんが、病院の助けを借りながら自分で自分を治していく病気とも言えます。病院には患者がうつ病を克服するためのあらゆるノウハウが蓄積されています。その力をうまく利用しながら否定的思考パターンを克服し、肯定的思考パターンを身につけることは今後の人生にも大いに役立つはずです。